ミネソタ州にアメリカ、カナダとの国境に広がる大自然地帯がある。
[Thousand of lake] とうたうだけあり、幾千もの湖、島々から成り立っている。
友人ティムと彼の親父と共に2週間、カヌーで幾つもの湖を周ってきた。
 空には時折アメリカ白頭鷲が飛び、細い川に入るとビーバーが作ったダムが行く手を遮る。
 店などはない。約40kgの食料ザック×2に詰められた食料とこの地の魚が我々の食料である。
ここでは主にブラックバス、ウォールアイ、ノーザンパイクなどが釣れる。
白身魚なのでフライまたはムニエルにすると格別だ。
 移動は湖ではカヌー、陸では徒歩だ。ポーテージといわれる小さな船着場にカヌーをつけ、次の湖へと50kgのカヌーとザックを何往復もして運ぶ。
 各島に1パーティーだけ入れるキャンプ場があり、そこで料理をし、就寝する。
夕食の匂いを嗅ぎつけてリスが時々姿を現す。水は湖から調達。ろ過機は欠かせない。風呂も湖だ。
食料ザックはクマやリスに奪われないよう高い木に吊るす。
釣った魚も目を離すとラッコに奪われる。
 空一面を紅に染める夕陽が姿を消すと、何万という羽音が空からやってくる。
蚊の大群だ。ここでは100%のディート(蚊よけ薬)がかかせない。
夜、テントの下ではモグラか何かの穴の掘る音や動物の動く音が聞こえる。
運が良ければクマやムースにもお目にかかれる。
 この地帯にはカナダとの国境があるのだが、パスポートなしに越えても特には問題なさそうだ。時々、パトロールがカヤックでやってくるので町で入手した許可証(下で説明)はなくさないように。



                     



 場所はミネソタ州北部。ミネアポリスより車で北へ約3時間。
Ely(イーリー)という小さな町があり、そこがBoundary Water Canoe Area の玄関口となっている。
 釣りの許可証を町のキャンプ用品屋や案内事務所などで購入すれば魚は君のものだ($20)。
カヌーも町でレンタルしている。
 町からは北へ延びる道を行くのみ。